2019年11月28日木曜日

韓国からの「李承晩学堂」講義の発信について


今年の春から夏にかけて、「李承晩学堂」という名称の歴史講座シリーズの存在をユーチューブ(YT)でみつけた。僕はこのブログの二つ前の記事に簡単に紹介している。主宰しているのは李栄薫(イ・ヨンフン)ソウル大学校名誉教授だ。史実に基づいた自国の歴史を国民に知らそうとする心魂の講義と思われる。
このYTは韓国語での講義であるが、字幕に日本語の遂時訳があるので日本人にも内容が分かる。
全部ではないかもしれないが、日本人の僕にとっては日本人の主張したいことをほとんどそのまましていてくれているような印象があるので、驚いたと同時に嬉しかった。それ故、韓国の数多くの種々のカテゴリー(普通の人々も含む)の人々から「非国民」という猛烈な非難を受けているが、それはもう覚悟のうえであろう。
しかし、このシリーズの目的はなにも日本に尾を振る目的では決してないのだ。これは日本で読ませてもらう僕たちがしっかり認識しておかないと判断を間違うし、失礼に当たることにもなる。「このままでは韓国は滅びてしまう」「残された時間やそんなにないように思う」という憂国の愛国者の叫びなのだ。
もともと「李承晩学堂TV」というところで発信しているらしい。このブログの最期に、「韓国の反日種族主義」と決別して真っ当な国家を創るよう努力しようというシリーズの最初と最後のYTのURLを示しておいたが、このシリーズの他にも「日本軍慰安婦の真実」その他のシリーズも見付けることが出来る。本シリーズにも慰安婦問題が含まれている。さらに、いわゆる徴用工問題(実は、応募工である)についても、このシリーズで扱っている。このテーマでの講演は李宇衍(イ・ウヨン)韓国・落星台経済研究所研究員が担当している。彼は今年7月に国連本部(ジュネーブ)でこの問題について発表して、日本は朝鮮人の労働者を日本人と同様に処遇したことを明らかにした。彼は、この発表から帰国した韓国内で何者かの襲撃を受けたこと、そして幸い大した負傷をせずに済んだことも、僕はネットで知った。「李承晩学堂」のメンバーは身体の危険を予感しながら頑張っていると思われる。
ところが、この極めて重要な発表を日本のNHKや新聞の多くは目立つような取り上げ方は一切していないのが、彼らマスコミの「真実を述べることが一義的に重要なことではけっしてない」および「日本の国益について何ら関心を払っていない」というスタンスがバレている。あるいは、「厚かましくも自国の国益など主張することは恥ずかしいことだ」と思っているかのように、国際社会の「イロハのイ」あるいは「当たり前のこと」がアナウンスできない精神的インポテンツであることを示している。
この日本側の言論エスタブリッシュメント(特に、大多数のテレビ・新聞)がこの「李承晩学堂」の人たちの発言を無視したりしていることに、朝鮮民族の真の愛国者である発表者が残念な気持ちを持っていると思われる。日本の言論エスタブリッシュメントの現状は、戦後次第に左翼思想がメジャーになってきているのである(少なくともつい最近までは、現在進行形であった)。彼らは自らが洗脳されていることに気付かず、スーパーエゴになっているイデオロギー(自分の所属している現実の母国の枠を破って、博愛的世界市民にならんとする)に固執するあまり、日本と韓国の双方の多くの人々の健全な精神的発展を阻害しているのである。このイデオロギーは仮想的なものであり、非現実的であるがゆえに現実的には種々の罪悪をもたらしてきたことがこの一世紀の間に証明されいることなのだ。
 この「李承晩学堂」シリーズの内容については、最近までに韓国自国で書物にまとめられて書店やネットで売り出されて「大騒ぎに」なっているとのことであるが(自国を貶める捏造書物として告発の動きもある)、最近は日本でも日本語版(李栄薫「反日種族主義・日韓危機の根源」が出版された。

なお、このグループはその名称に「李承晩初代韓国大統領」の名前を冠している通り、彼を愛国者だとして尊敬している。戦後の多くの日本人からすれば、李承晩などという輩は決して許すことが出来ない記憶で一杯だし、僕たちの知識からは、朝鮮半島の人たちにとっても、北の金日成と南の李承晩は「どっこいどっこい」の「いい加減なところ大」な人物のはずだということなので、この名称だけは素直に受け入れ難いが、僕は我慢しようと思う。このグループの人たちによると、李承晩は独立した国家を創ろうとしていたということを評価しているらしい。現時点では、そのことくらしかここで僕からは述べることができない。
この名前のせいだと思うが、日本の保守論壇の一部の人が数か月前に、このグループの存在を斜交いに眺めているような発言をしていたのを僕はYTで知ったが、多分、その人も内容が判るにつれて、今では評価を変えているのではないかと思っている。

僕は今の時点で、このグループの歴史に基づいた資料と評価にの内容について、断片的にしか読んでいないが、徐々に読んでいこうと思う。日本の多くの人々にも、この著作をちゃんと読んでほしいと思っている。韓国のイッシューにつては、この紹介をすることをもって、当分は十分だと思っている。

(参考)01.種族主義を打破しようシリーズを始めるにあたって
     19.大韓民国解体、反日種族主義の業報(完)

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